オリンピアスウェーデン研修2015―その5

ヴェクショーで迎える最後の朝。残念ながら雨がしっかり降っていましたが、今日も元気に朝食をとるためにレストランへ。7:30に集合すると、いままで一番の混み具合。スウェーデンの人たちは、8時ぐらいから働き始める人が多いので、この時間が一番混雑するのでしょう。


今日はまず、ホフスルンド(Hovslund)というヴェクショーでも歴史のある高齢者施設へ。ここの施設の一部を利用して行われている、ルンデン(Lunden)という小規模のデイサービスを見学させてもらいました。ここでは、月曜日から金曜日までで、8つのグループの利用者を、3人のスタッフで受け入れています。市の移送サービスなどを使って集まった利用者は、テーマ活動をしたり、簡単な運動をしたり、新聞を読んでみんなで感想を話し合ったり、Fika(ティータイム)を楽しんだりして過ごします。

テーマ活動とは、1週間でひとつのテーマを決めて、その思い出について語り合ったり、関係するアクティビティをしたりするもので、ここ5年半で200以上のテーマ活動をしてきたそうです。先週のテーマは「スウェーデン式チーズケーキ」。みなさんで一緒に焼いたのはもちろんのこと、スーパーでも2種類買ってきて食べ比べをしながら、昔話に花が咲いたそうです。聞いているだけでおいしそうですね!!

そのほか、ここの施設で力を入れている介護をしている家族の支援について丁寧に説明してもらったり、逆に日本の介護の状況についてお話ししたりと、とても充実した訪問となりました。


少し空き時間ができたので、私の留学していたリンネ大学(旧・ヴェクショー大学)へ。12年前と比べると、新しい建物もたくさん出来て、どんどんオシャレになって、まるで別の空間になってしまったようですが、当時勉強した教室などを見ていると、昔のことが思い出されますね。通りがかりの学生さんに写真を撮ってもらって、当時お世話になったクリスティーナ先生のお家へ。本当は大学でお話を聞く予定だったのですが、ヒザの手術をされたところだったので、急遽、ご自宅での特別講義となりました。

スウェーデンの高齢者福祉の歴史や現状、これから直面するであろう課題などについて、パワーポイントのスライドを使いながら、丁寧にわかりやすくお話ししてくれました。英語での講義だったので、スタッフたちにはとてもよいトレーニングになったようです。


さて、遅めのお昼は、ヴェクショーの隣のアルベスタ(Alvesta)にある、Café St.Clairへ。ここは、日本人の真澄さんとご主人のエマニュエルさんが経営されている、ちょっとスウェーデン風、ちょっと日本風な料理を楽しめる、ステキなカフェです。いつも地元の人たちでお店はいっぱい。日本好きな私の友人達もよく通っています。今日のメインはサーモンとタラの煮込み料理。野菜もたっぷりの優しい味で、なんだか心も温かくなりました。ちなみにエマニュエルさんは以前、リンネ大学の食堂で働いていたので、留学時代からの知り合いなのです。世間って狭いですね!!


そうこう言っているうちに、電車の時間が近づいてきます。慌ててヴェクショーに戻り、大きなスーパーでうちのCafe Olympia用の食材を買い込み、レンタカーにガソリンを入れて、レンタカー屋さんで料金を支払って、ホテルに荷物を取りに行って、なんとか駅にたどり着きました(こう書くと簡単ですが、実際は冷や汗をかきながらです)。今年もコーディネーター、通訳として、何から何まで大変お世話になった鈴木先生に御礼を言って、アルベスタ行きの電車に乗り込みました。

アルベスタでSJ2000という新幹線のような電車に乗り換え。途中で信号の故障で待たされるというトラブルはありましたが、とても快適な約3時間の旅で、首都ストックホルムに到着しました。駅から外に出ると、ヴェクショーより寒い!! 神戸の真冬の感覚でしょうか。駅の周辺を散策して、簡単な夕食をすませると、すぐにでも眠れそうです。


さあ、明日はストックホルム観光。お天気がもってくれるといいのですが・・・。


Tsukasa