オリンピアスウェーデン研修2016―その6

スウェーデンの子どもたちは、いま秋休みの真っ最中。Nordic C Hotelはスウェーデン中からの旅行客でいっぱいです。朝食のときに隣のテーブルに座っていたのは、おじいちゃん・おばあちゃんと孫ふたりのグループ。こういう光景はどこの国でも同じですね。

 

さて、今日はおたのしみのストックホルム観光。まず最初に訪れたのは、ストックホルムでは欠かせない市庁舎のガイドツアーです。ストックホルムを象徴するこの建物は、スウェーデンの建築家、ラグナル・エストベリ(Ragnar Östberg)によって設計され、1911年から1923年にかけて建築されました。ナショナル・ロマンティックスタイルで構成され、イタリアのルネッサンス様式の影響も随所に感じられます。ノーベル賞の記念晩餐会の会場として有名な「ブルーホール」には、1万本のパイプと135のストップを備えるスカンジナビア最大のパイプオルガンが設置されています。もうひとつ有名なのが、エイナール・フォルセッツ(Einar Forseth)によってガラスと金箔のモザイクでスウェーデンの歴史が描かれた「ゴールデンルーム」。ノーベル賞記念晩餐会のあと、舞踏会が行われる部屋でもあります。実はこのふたつの部屋、企業などがパーティ会場として借りられるそうで、お値段はブルーホールが6,000ユーロ。意外にお手頃な値段でビックリしました。

 

続いてはノーベル博物館へ。今年も医学・生理学賞を大隅良典さんが受賞されるということで、日本のテレビでも度々話題になっているノーベル賞。アルフレッド・ノーベルの生い立ちや、これまでの受賞者の研究成果について、楽しく学ぶことができます。ここのカフェの椅子の裏側に受賞者がサインをするのが恒例行事。今回も様々なサインを見つけることができました。実はいま、「ノーベルセンター」が2019年の完成を目指して建築されています。完成すれば、授賞式はノーベルセンターで行われるようになるということです。研修の新しいコースになりそうですね。http://www.nobelcenter.se/

 

さて、今年の研修は「食文化からもスウェーデンを学ぼう」ということで、昼食は現存する北欧最古のレストランとも言われる、1722年創業の「デン・ギュルデネ・フレーデン」(Den Gyldene Freden)へ。ここはいま話題のノーベル文学賞の選考を行うスウェーデン・アカデミーの人たちが集う店としても有名です。ランチタイムは超満員で、予約がないと入れないほど。日替わりランチは、仔牛のミートボールかタラのソテー。私が選んだタラはとても上品な味付けで、大満足でした。驚いたのは、こんな老舗であっても簡単にインターネットで予約ができるということ。お立ち寄りの際は、こちらからどうぞ(スウェーデン語のページしかありませんが・・・)。http://www.gyldenefreden.se/

 

お昼からは、大聖堂を見学したり、旧市街(ガムラ・スタン)でショッピングを楽しんだり。毎年訪れているこのあたりですが、新しい店をいくつか見つけることができました。そのうちのひとつが、KRAVというスウェーデンの認定のオーガニック食品にこだわっているカフェ。KRAVに認定された肉や乳製品のほか、子ども向けの食育の絵本もあり、スウェーデンの食の安心・安全へのこだわりを改めて感じさせられました。

 

さて、今回のストックホルム観光でもうひとつ楽しみにしていたのが、ストックホルムの台所、エステルマルム市場(Östermalms Saluhall)。ところが、行ってみると工事中ではありませんか!! 2018年完成とあってがっかりしましたが、隣を見てみると仮設の市場が。仮設と言っても非常に立派な建物で、いつも通りの活気がありました。中に入ると、新鮮な肉・乳製品・魚介類・野菜・スイーツ・・・となんでも揃うお店がたくさん。レストランやイートインコーナーもあり、私たちも地元の人たちに混じって、サーモンのマリネやサラダを楽しみました。その盛り上がりようといったら、お客さんみんなが友達になっちゃうんじゃないか、というほどでした。

 

そして夕食は、ホテルで紹介してもらった、スウェーデンの伝統料理のお店 "KNUT" へ。お目当てはもちろん、ヘラジカのハンバーグです。とても気さくな店員のお兄さんが運んできたハンバーグは、ボリュームたっぷり。小さなビンに入った自家製のリンゴンソースが、ひとりにひとつ付いていました。味は、ヘラジカの独特の臭みは全くなく、とてもジューシーでやみつきになりそうな感じ。ストックホルムでの定番のお店がまたひとつ増えそうです。http://restaurangknut.se/knut-restaurang/

さあ、充実したスウェーデン研修もいよいよ終わりを迎えようとしています。明日は日本に向けて出発です!!

 

Tsukasa