今年度のスウェーデン研修は、例年より少し遅い時期に開催となりました。
今回、多数の応募者から選ばれたのは、高齢者総合福祉施設オリンピア神戸西施設長の櫻井さん、障害者就労支援センターオリンピア岩屋管理者の久保さん、そしてグループホームオリンピア兵庫ケアワーカーの戸崎さんの3名です。事前にオリエンテーションを行い、準備万端で研修のスタートを迎えました。
関西国際空港23:25発のフィンランド航空68便でまずはヘルシンキに向かいます。現在、ロシア上空を飛ぶことができないため、かつては9時間ほどだったフライトが、北極圏経由で13時間かかるようになっています。その代わりに「北極点通過証明書」がもらえるのは、北欧ならではの遊び心ですね。
スムーズなフライトでヘルシンキ・ヴァンター国際空港に到着し、乗り継いでコペンハーゲンのカストラップ国際空港へ。空港に着いた瞬間、シナモンのよい香りが漂ってきて、北欧にやってきた気分も高まります。
少し打ち合わせを兼ねて休憩した後は、9:29の電車で一路ヴェクショーを目指します。デンマークとスウェーデンの国境に位置するオーレスン海峡を海底トンネルで超えると、そこはもうスウェーデン。曇り空ではありましたが、スウェーデン南部ののどかな風景を楽しみながら、最近では珍しく(!?)定刻の11:50にヴェクショーに到着しました。
まずはホテルにチェックイン。今回もいつもの駅前のホテルですが、つい最近「HOME HOTEL」と改名し、ちょうどお祝いのパーティが行われているところでした。コンセプトは「Home until you're home」ということで、今まで通り、家庭的なおもてなしを受けることができました。
さて、今年のプログラムは少しハードで、13:00から最初の訪問先「Papperian」に向かいました。ここで、今回もお世話になる元リンネ大学の鈴木満先生と合流し、スタッフのモニカさんとレーナさんからお話を伺いました。軽度・中度の知的障害を持つ方の活動場所であるここでは、毎日8名ほどのメンバーが、8:00ごろから15:00ごろまで仕事をしています。市の印刷工場から出た不要な紙を使って紙すきをし、その紙でカードや封筒、招待状など、さまざまな商品を製作し、販売しています。街の中心部にお店があるので、一般のお客さんも気軽に立ち寄ることができ、一見するとここが福祉関係の場所だとは気づかないかもしれません。
メンバーのマティアスさんが私たちのために得意の手品を披露してくれたり、お土産にいろいろな商品を購入したりと、楽しい時間を過ごすことができました。
続いて向かったのは、ヴェクショー市庁舎。高齢福祉課のマチルダさんから、ヴェクショー市における介護人材の採用と、管理職・リーダー育成についてお話を伺いました。スウェーデンにおいても介護人材の不足は大きな社会的課題となっています。そんな中、14-16歳の若者を対象に、福祉施設での体験を実施したり、外国人等で教育が不十分な人たちに、勤務時間中に教育を受ける機会を提供したり、得意な仕事によって役割分担をしたり、栄養学、看取りケア、認知症ケアなどの専門分野をもったアンダーナースを養成したりと、市全体として多角的に取り組んでいることが印象的でした。
また、管理職(施設長)としてのコンピテンシー育成について、詳細なカリキュラムを含めて貴重なお話を伺うことができました。これについては、また別の形で発表したいと思います。
夕方、私の留学時代の友人のエリックと一緒に、ホテル近くのレストラン「ウマミグリル」へ。おいしい肉料理を食べながら、お互いの近況や、スウェーデンの現在の経済的・政治的状況などについてもたっぷり話をすることができました。いつ訪れても温かく受け入れてくれる友人がいるということに感謝したいと思います。
Tsukasa